まずは、お墓について考えてみましょう。現在のようなお墓が日本で一般的に普及してきたのは江戸中期と言われていますので、ざっと300〜400年前。と言うことは、長い歴史から見れば、一般的なお墓は最近の慣習といえます。
江戸時代の「檀家」という制度から、明治時代には「家」へ変化し、さらに戦後になると「家」という制度は廃止されました。これら変化の背景にあるのは、国の政策統制によるものと考えられますので、永続的に同じ関係が続くことは考えられません。これからもお墓に対する考え方や環境も変化していくことでしょう。
だからこそ、「普遍的なことは何か」を意識すれば良いのではないでしょうか。たとえば、お釈迦様の教えである、「生きている人が幸せになるために・・・」のように。
家としてのお墓を守ることもひとつのかたちであり、永代供養墓への合祀もそのかたちです。あまり「かたち」にこだわる必要はないのかも知れません。
弊所では、宗教的な慣習を否定するわけではありません。むしろ神仏には畏敬の念を抱いています。ご先祖の想いは、子々孫々と受け継がれていくと信じます。